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【種別】 人名 【初出】 新約六巻 【解説】 『窓のないビル』の外壁を破壊して逃走した何者かを追跡するために出動した警備員の1人。 学園都市のあらゆる情報を収集させているはずなのに、 あからさまに有用な情報が集まらない状況に不審を抱いていた。 同じく捜査に当たっていた黄泉川愛穂から無線を受け、 黄泉川と共に詰め所に向かった李、白桃の動きを邪魔する者の背後関係を洗うことになった。
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『プリキュア、学園都市へ』-4 作者・ユガミ博士 816 学園都市・第73活動支部*** 黄泉川「私が、ここの「警備員(アンチスキル)」の現場責任者、黄泉川愛穂じゃん。」 照井「俺は風都署、超常犯罪捜査課の照井竜だ。こちらで、怪物事件に ついての情報があると聞いたが?」 黄泉川「学園都市に現れた怪物の事件はコレじゃん。」 学園都市に到着した照井竜は、ドーパント事件を知る第73活動支部に 訪れた。照井を迎えたのは、上条の学校の体育教師でもある警備員の 黄泉川愛穂である。黄泉川はPCを操作して、暴れているドーパントの画像 を照井に見せた。画像に映っているのは、溶岩の怪物、氷の怪物等だった。 照井「マグマ・・・アイスエイジ・・・他にも見た事があるな。間違いない、 こいつらはドーパントだ!」 黄泉川「そのドーパントっていうのは、何々じゃん?」 照井「ドーパントっていうのは・・・」 プルルルル♪ 黄泉川「ちょっと待つじゃん。」 照井がドーパントの説明をしようとした時、黄泉川の携帯に連絡が入る。 黄泉川「もしもし・・・え、また怪物が現れたじゃん!?」 照井「!?」 黄泉川「場所は・・・うん、うん・・・分かったじゃん。すぐに現場へ急行する じゃん。」Pi 黄泉川「どうやら、そのドーパントっていう怪物が出たらしいじゃん。」 照井「俺も行こう。案内してくれ。説明は移動しながら話す。」 照井と黄泉川はドーパントが出現した場所へと向かう。 817 Sideプリキュア&超電磁砲- 一方、ジコチューから戻った御坂達と共に学園都市を探索するマナ達だった。 ぷるるるる♪ ありす「はい。・・・セバスチャン、情報は何か分かりましたか?」 セバスチャン『はい、お嬢様。さらに調べてみました所、国安0課からの 情報で風都署超常犯罪捜査課が動いた模様です。』 ありす「風都・・・やはり怪物というのはドーパントのようですわね。 ありがとうございます、セバスチャン。」 セバスチャン『いえ、マナ様達とどうかご無事で。』 セバスチャンから情報を聞いたありすはマナ達にドーパントについて 教える。 黒子「ガイアメモリにドーパント・・・まことに信じられませんわね。」 佐天「どこで、そのアイテムを手に入れるのかしら?」 六花「初春さんは、情報収集が得意って聞いたけど、調べられる?」 初春「う~ん、難しいかもしれませんが、やってみます。」 マナ「とにかく、学園都市探索を続けよう!」 ドゴーン!! 御坂「何、今の音!?」 真琴「行ってみましょう。」 方針を決めた所で、突如近くで爆音が上がる。そこへ行ってみると、 溶岩のような怪物-「マグマ・ドーパント」が街中で暴れていた。 マグマ・ドーパント「いつもいつも、無能力者だからって馬鹿にしやがってー!」 御坂「あの言動からして、レベル0の学生が変身したようね。」 六花「それで、能力者の学生に復讐ってわけね・・・悲しいなぁ。」 亜久里「とにかく、あの方を止めて人々を助けましょう。」 初春「警備員には既に連絡しました。」 マナ「よ~し、みんな変身よ!」 マナ達のパートナーの妖精はコミューンに変身し、プリキュアへの変身 準備にはいる。 マナ&六花&ありす&真琴「「「「プリキュア、ラブリンク!」」」」 亜久里「プリキュア、ドレスアップ!」 L.O.V.E アイちゃん「きゅぴらっぱ~!」 ドキドキプリキュア「「「「「響け、愛の鼓動ドキドキプリキュア!」」」」」 キュアハート「愛を失くした悲しいマグマさん、このキュアハートが あなたのドキドキを取り戻してあげる!」 黒子「風紀委員ですの!おとなしく投稿しなさい。」 ドキドキプリキュア、御坂達がマグマ・ドーパントと対峙する。 818 -SideW&上条- 翔太郎と上条は一旦、相棒のフィリップと合流すべく泊まっているホテルへと 向かっていた。 ドゴーン!! 翔太郎「何だ!?今の爆音は。」 上条「こっちです。」 爆音のする方へと行くと、マグマ・ドーパントとプリキュア、御坂達が戦っていた。 上条「あれも、ドーパント何すか?」 翔太郎「ああ、だがあそこで戦っている女の子は?」 ???「あれはドキドキプリキュア。ジコチューという怪物と戦っていた 伝説の戦士の1人さ。」 翔太郎の下へ近づいてきたのは、ホテルにいる筈の相棒フィリップだった。 翔太郎「お前、ホテルじゃなかったのかよ。」 フィリップ「その上条当麻という少年に興味が出てね。こっちから来たよ。」 上条「俺!?」 フィリップ「上条当麻・・・学園都市に住む学生の1人で、学業はよく補修授業を 受けている。しかし、無能力者だが<幻想殺し>というあらゆる能力の 持ち主・・・魔術、科学どちらの事件にも関わってる少年。」 上条「何で、俺の事をそんなに知っているんだ!?」 初対面の筈のフィリップが自分の事をスラスラと喋る事に驚く。 翔太郎「説明は後だ。まずはあのドーパントを何とかするぞ。」 フィリップ「そうだね。何たって僕らは・・・」 翔太郎&フィリップ「「2人で1人の仮面ライダーだからな。」さ。」 翔太郎はダブルドライバーを取り出して腰につける。すると、フィリップにも 同じようにダブルドライバーが出現する。 “CYCLONE”“JOKER” 翔太郎&フィリップ「「変身!」」 “CYCLONE”“JOKER” フィリップはダブルドライバーの右側のスロットルにサイクロンメモリを 入れると、意識と共に翔太郎の方へと転送。一方、翔太郎は左側の スロットルにジョーカーメモリを入れ、サイクロンメモリと共にドライバーを 起動。翔太郎のボディは風と共に包まれ、半身がそれぞれ黒と緑の 仮面ライダーWとなった。 W(フィリップ)『僕のボディを頼むよ。上条当麻。あっ、直接は右手で触れないで くれよ。何があるか分からないからね。』 上条「え、ちょっと!?」 フィリップの体を上条に任せて、Wは戦いに向かう。 819 一方、プリキュア達とマグマ・ドーパントの戦いでは、マグマ・ドーパントは 溶岩を周囲にぶつけて攻撃していた。 キュアロゼッタ「プリキュアロゼッタリフレックション!」 キュアソード「プリキュアスパークルソード!」 ロゼッタが防御して、ソードはスパークルソードで攻撃した。 キュアエース「学生の皆さん、ここは私達に任せて早く逃げてください。」 佐天「慌てないでね。」 初春「風紀委員です。間もなく警備員も来ますので周囲から離れてください。」 キュアエース達は逃げ遅れた人達の避難誘導を行う。 御坂「ねぇ、ちょっと考えたんだけど・・・」ゴニョゴニョ レジーナ「?・・・面白いわね。いいわよ、ミラクルドラゴングレイブ!」 レジーナはミラクルドラゴングレイブからエネルギー弾を放つ。 御坂「はぁ!」 マグマ・ドーパント「ぐわぁぁ」 そこに御坂が電撃を放ち、強力なエネルギーとなってマグマ・ドーパント にダメージを与える。 キュアハート「はぁぁ!」 キュアハートもすかさず、パンチやキックのラッシュを与える。 マグマ・ドーパント「舐めるなぁー!」 だがマグマ・ドーパントは怯まず、火の玉をぶつける。そして、キュアエース達 の方へと向かう。 キュアエース「危ない!」 初春「きゃぁぁ!」 ???「はぁぁぁぁ」 ドーン!! 佐天「あれ?何ともない・・・。」 初春「一体!?」 W「大丈夫かい?お嬢さん達。」 上条「間一髪・・・って所か。」 助けたのは変身したWと上条だった。Wは火の玉を蹴って破壊し、 上条は<幻想殺し>でマグマを消したのである。 W(翔太郎)「というか上条、異能を消せるって聞いたけど無茶だぞ!」 上条「あ・・・無我夢中で。」 御坂「何でいるのよ、アンタ!?」 上条「あ、ビリビリ!?」 御坂「ビリビリ言うな!」 上条がいる事に動揺する御坂だった。 キュアロゼッタ「そのお姿・・・風都を守っている仮面ライダーWさんですね?」 W(フィリップ)「そういう君はキュアロゼッタ・・・四葉ありすだね?」 キュアロゼッタ「はい。ならば、あのドーパントをお願いできますか?」 W(翔太郎)「任せな。行くぜ、フィリップ。『ああ、翔太郎。』」 Wの事を知っていたロゼッタはマグマ・ドーパントの事を頼む。 キュアハート「私、キュアハートです。」 W(翔太郎)「俺達は仮面ライダーWだ。ここからは任せな。」 W(フィリップ)『その前に、キュアダイアモンド。君の力を借りたい。』 キュアダイアモンド「私!?」 W(フィリップ)はキュアダイアモンドに作戦を伝える。 マグマ・ドーパント「ごちゃごちゃと無駄だー!」 マグマ・ドーパントが再び、火の玉をぶつける。 “METAL” Wとキュアダイアモンドは賺さず避ける。そして、Wはメタルメモリーを起動させ サイクロンジョーカーからサイクロンメタルにフォームチェンジした。 820 W(フィリップ)『行くよ、キュアダイヤモンド。』 キュアダイヤモンド『はい。プリキュアダイヤモンドシャワー!」 キュアダイヤモンドが必殺のダイヤモンドシャワーで氷を撒き散らす。 さらにWもメタルシャフトで回転させ、風を巻き起こして氷の威力を上げる。 マグマ・ドーパント「こ・・・これは・・・」 その攻撃でマグマ・ドーパントの体は凍りつき、体が動かなくなる。 W(フィリップ)『メモリブレイクだ!』 W(翔太郎)「ああ、フィリップ」 サイクロンメタルからサイクロンジョーカーに戻ると、ジョーカーメモリを 腰のスロットルに入れて、必殺のメモリブレイクの体勢に入る。 “JOKER MAXIMAMDRIVE” Wの体は風によって宙に浮き、マグマ・ドーパントへと向かう。そして、 その体は見事に2分割された。 上条「か、体が真っ二つになった!」 黒子「どういう体になっていますの!?」 上条達はその異様な必殺技に驚く。 W「「ジョーカーエクストリーム!」」 マグマ・ドーパント「ぎゃぁぁぁぁぁ」 必殺のジョーカーエクストリームが決まると、マグマ・ドーパントは倒れ 体からマグマメモリが飛び出して砕けた。 その後、黄泉川と照井が到着。ドーパントだった学生は連行されていった。 そして、照井は翔太郎達から事情を聞く。 照井「なるほど、九条が・・・。この学園都市にやつらの拠点があるみたいだな。」 翔太郎「ああ、そこを潰さないと事件は終わらないだろうなぁ。」 黄泉川「話は聞かせてもらったじゃん。その拠点探しは、こっちも全力で探すじゃん。」 照井達は警備員と協力して、ミュージアムの拠点を探す事に決まった。 マナ「さて、一先ず事件は終わったし明日はまこぴーのライブだね。」 佐天「まこぴーの歌、すっごい楽しみ。」 マナ達は明日のライブを楽しみにする。 御坂「・・・あんた、怪我とか大丈夫なの?」 上条「おお、今回は病院にお世話になるような事がなくてよかったよかった。」 上条を心配する御坂。しかし今回は怪我も大した事がなくガッツポーズを決める のであった。そして、明日のライブに続く。 ○ドキドキプリキュア→マグマ・ドーパントと戦う。 ○左翔太郎→仮面ライダーWに変身して、マグマ・ドーパントと戦う。 ○フィリップ→仮面ライダーWに変身して、マグマ・ドーパントと戦う。 ○照井竜→ドーパント事件を追って、学園都市に入る。 ○上条当麻→マグマ・ドーパントに立ち向かう。 ○御坂美琴→プリキュアに協力。 ○黄泉川愛穂→照井にドーパント事件の情報を与える。 ●マグマ・ドーパント→学園都市で暴れ、仮面ライダーWやドキドキプリキュアに倒される。 【今回の新登場】 ○黄泉川愛穂(とある魔術の禁書目録/とある科学の超電磁砲) 上条当麻の学校の体育教師で、第73活動支部に所属する警備員。 「~じゃん」が口癖。小萌先生とは親しい仲。一方通行や打ち止めの 保護者でもある。 ●マグマ・ドーパント(仮面ライダーW) 「溶岩の記憶」を持つドーパント。火の玉を出して攻撃する。 その力はビルを倒壊する程、強力である。
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【種別】 人名 【初出】 とある科学の超電磁砲第十五話 名前の初出はアニメ超電磁砲 原作初登場は創約五巻 【CV】 遠藤綾(オルソラ=アクィナスと共通) 【解説】 警備員第73活動支部に所属する、第七学区で教師をしている眼鏡の女性。 原作『超電磁砲』では、木山春生を拘束しに来た警備員の一人として登場。 その後、初春飾利がワクチンソフトを流す際に手助けをした。 アニメ『超電磁砲』では、黄泉川愛穂の相棒としてメインキャラの一人に昇格。 黄泉川と並んでOPに登場しており、セリフ付きで第一話から登場を果たしたほか、第十七話では主役を張っている。 子供たちを守るという使命感は強いが、真面目で控えめな性格であり、警備員としては気弱でおどおどとした人物として描かれている。 かなりドン臭いところがあり、登場するたびに顔のどこかに絆創膏を貼っている。 なお、黄泉川および月詠小萌とは飲み仲間でもある。 アニメ版では「ゲーマー」および「巨乳」という設定が追加。 バストサイズは警備員の制服越しでも形が分かるほどに強調されている。 また、若い頃はアーケード格闘ゲーム「激拳」シリーズをやり込んでおり、 第9シリーズの隠しキャラ「ジェイミー」を使いこなす「大宮ジェイミー」の異名を持つ有名プレイヤーだった。 これが活きて鴻野江遥希(こうのえはるき)がゲームクリエイターを志すきっかけとなった。
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鉄装 綴里(てっそう つづり) 『とある魔術の禁書目録』『とある科学の超電磁砲』のキャラの一人。 声優は「遠藤 綾」 プロフィール ・所属、第7学区の学校教師。 第73活動支部所属の女性警備員(アンチスキル) 眼鏡を掛けており、巨乳。 名前はテレビアニメ版で判明。 交友関係 ・月詠小萌、黄泉川愛穂 同僚。 仲が良く、飲み仲間でもある。 設定 教師として生徒を守る気概と使命感は強いが、経験不足と真面目で控えめな性格で「警備員」としては気弱なところがあり、修羅場に弱い。 登場する度、顔のどこかに絆創膏を張っている。 原作では単独行動が多いのに対し、テレビアニメ版では「警備員」の同僚である黄泉川と組んでの行動が多い。 また、巨乳が「警備員」の制服をでも見て取れるほどに強調されている。 とある科学の超電磁砲では、黄泉川愛穂と共に、OPに登場しており、セリフ付きで第1話から登場を果たしたほか、第17話では主役を張るなど、出番にも恵まれている。 木山春生を拘束しに来た警備員の1人で、その後、初春飾利がワクチンソフトを流す際に手助けをした。 若い頃はアーケード格闘ゲーム「激拳」シリーズをやり込んでおり、第9シリーズ(激掌9)の隠しキャラ「ジェイミー」を使いこなす「大宮ジェイミー」の異名を持つゲーマーだった。 綴里との対戦がキッカケで鴻野江遥希(こうのえはるき)がゲームクリエイターを志すこととなった。
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【名前】端場 教夫(はしば のりお) 【性別】男 【所属】科学 【能力】なし 【概要】 とある高校の教師にして警備員。38歳で妻子持ち。 平凡な高校のはずなのに、月詠小萌や黄泉川愛穂といった何かと濃い教師陣の中での自分の個性のなさを気にしている。 警備員の仕事では同僚の黄泉川愛穂の豪快な行動にいつも振り回され、何らかの巻き添えをくらうこともしばしば。 福百紀長・赤堀椿のクラスの担任だが、『百来軒』のことは全然知らない。 クラスの教え子や息子の成長が何よりも楽しみで、彼らが安心して笑って暮らせるように願っており、警備員に入ったのもそのため。 最近になって生徒も個性的な面々が多いことに気づき、ますます自分の没個性っぷりを気にしだしている。 家に帰ると妻についそのことを愚痴ってしまい、慰められるのが日課となっている。 【特徴】 身長は黄泉川より少し低いくらいで、密かに気にしている。服装は学校でもプライベートでも年相応の普通の服装。 警備員なため年齢の割には鍛えられている。黒髪短髪で四角に近い顔に無精髭を生やしている。 髭はきちんと剃っているハズなのだが、非常に濃いためか常に無精髭状態になるのだとか。 【台詞】 「ここって平凡な高校のハズなのに生徒も教師も濃ゆいなぁ………」 「うーむ、やはり男たる者、災誤先生のような筋肉をつけねばならんのだろうか」 「えっ?黄泉川先生?何で俺の盾を掴んでるんです?……ってブン投げおったーーー!!そして犯人からの狙撃こっちに来やがったーーー!!」 【SS使用条件】 死ななければいいのよ
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ミサカ20001号(最終信号・打ち止め) 『とある魔術の禁書目録』のヒロインの一人。 声優は「日高 里菜」 プロフィール 妹達の上位個体で、通称打ち止め(ラストオーダー) 因みに天井や木原等のように、ミサカネットワーク上での役割を特に意識して呼ぶ場合は「最終信号」 それ以外の人は「打ち止め」と、るびは同じで別の呼び方をしている。 ・外見年齢は10歳前後。 ・実年齢、0歳(肉体年齢、精神年齢は外見相応) ・血液型、AB型 ・サイド、科学サイド ・所属、学園都市 ・住居、黄泉川のマンション ・レベル、自己申告によると強能力者(レベル3) 能力は「欠陥電気(レディオノイズ)」 ちなみに妹達はレベル2〜3相当らしい。 ・容姿 肩まである茶色の髪と同色の瞳、アホ毛を持つ。 一人称は「ミサカ」 ただし妹達全体の総意を表す場合もある。 交友関係 ・一方通行 一方通行をレベル6へ進化させる計画失敗の後、8月31日に救われて以降、一方通行をとてもよく慕っている。 ・妹達(シスターズ) 妹達の上位個体にしてミサカネットワークの管理者(本人曰く「ホストというよりコンソール」) ・上条 当麻 一方通行が木原数多率いる「猟犬部隊」からの襲撃を受けた際には救出を懇願した。 ・黄泉川 愛穂 愛穂の昔馴染み、芳川桔梗から一方通行と打ち止めを預けられた(ようするに保護者的な存在) 設定 検体番号(シリアルナンバー)は20001号。 上位個体としてミサカネットワークに直接命令を下す事ができ、妹達(シスターズ)が反乱・暴走を起こした際に人の手で彼女らを止めるために作られた。 他の妹達と比べ表情は多彩で裸を見られれば羞恥するなど年相応の反応をとるなど最も人間らしい。 通常会話文の後「ってミサカはミサカは〜してみたり(みる)」 「ってミサカはミサカは〜する(してみるんだ)けど」などが付く。 一方通行との初会話「いやー、なんというかここまで完全無反応だとむしろ清々しいというか でも悪意を持って無視しているにしては歩くペースも普通っぽいしこれはもしかして究極の天然さんなのかなーってミサカはミサカは首を傾げてみたり」 上位個体ということに目を付けた天井亜雄が、学園都市破壊の為ウィルスコードを仕込むが、彼の手を離れて逃亡。 最終的には一方通行が命を賭けて助ける事となる。 その際ウィルス感染前の人格データを脳に上書きされ、彼と過ごした記憶を一度失うも、後にミサカネットワークから補完している。 こうして自分の記憶をミサカネットワークに共有させバックアップを取るのは、本人の癖らしい。 この癖が、後に一方通行らがインデックスが使った『歌』のデータを得るのに役立った。 作中での行動 一方通行(アクセラレータ)サイドの話のヒロイン的存在。 反乱防止用の安全装置として、肉体的に未完成のまま培養機で保管されていた。 体の調整が終わっていないため、本来培養器の中から出られないのだが、一方通行をレベル6へ進化させる計画失敗の後、街中を毛布一枚で彷徨っていた際に一方通行と出会う。 8月31日に、打ち止めを救う為に頭の中に流されたウィルスプログラムを自身の能力を駆使して除去した。 その際に天井の銃弾を受け一方通行が脳に重傷を負ってしまい能力の使用どころか人間的な思考すら出来ない状況に陥った。 その後はカエル顔の医者の下で打ち止めは治療され、以後はミサカネットワークの演算補助に頼る事となる。 これを機に一方通行に多大な信頼と献身を見せるようになった。 その後は黄泉川愛穂のアパートに一方通行共々お世話になる。 一方通行ともに黄泉川に預けられ療養するはずだったが、退院直後の前方のヴェントによる学園都市襲撃の折、ヒューズ=カザキリを顕現させるために木原数多率いる猟犬部隊(ハウンドドッグ)に拉致され、学習装置によって上位命令を強制的に発動、ヒューズ=カザキリを出現させた。 同日、ヒューズ=カザキリを止めるために現れたインデックスに命を救われたが同時に、一方通行が彼女のもとを離れてしまう。 22巻では、強大な魔術に、自らを犠牲にしてでも立ち向かおうとする一方通行を、打ち止めは引き止める。 しかし、一方通行は打ち止めの制止を拒む。 打ち止めの愛によって、頭の輪っかと白い羽の天使化して打ち止めと離れる時に「俺もずっと一緒にいたかった」と言い、一方通行は、打ち止めを残して、空へと飛び立った。
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ボーイ・ミーツ・トンデモ発射場ガール ep.1_Index 06 黄泉川家 前へ 戻る 次へ [19764] ep.1_Index 06 黄泉川家 Name nubewo◆7cd982ae ID f1514200 Date 2011/01/22 11 40 「……上条? どうした、その格好は」 「えっと、まあ。インデックスを追いかけてきた奴に襲われまして」 「さっきの非常ベルはそういうことか。で、逼迫してるようには見えないし、何とかなったって事でいいんだな?」 「とりあえずは追い返しました」 黄泉川の部屋に帰ると、インデックスは静かに眠っていて、黄泉川が部屋を片付けていた。 当麻と光子が危険な目に会ったらしいと分かると、すぐさま怪我の様子を診てくれた。 幸い、服の汚れはそれなりにあるものの、光子は怪我らしい怪我を負っていない。 それは本当に僥倖だったと当麻は思った。 一方当麻も、幸い骨折に至るような怪我はなさそうだった。 擦り傷などの手当てはシャワーを浴びてからということになった。 「インデックスさんは、その、もう何ともありませんの?」 「眠ってしまう前に、体力の消耗が激しいだけで傷は完治したって言ってたよ」 「そうですの。……良かった」 「……で、上条。それと婚后だっけ。とりあえず緊急事態は脱したみたいだし、洗いざらい、事情を喋るじゃんよ」 インデックスの傍に座ってほっと息をついた婚后を尻目に、黄泉川はそう切り出した。 当麻とて、ある程度は覚悟してきたことだ。 黄泉川は警備員(アンチスキル)でもある。 魔術の手伝いだけしてもらって、何も聞かずにいてくれるなんて事はないだろう。 一瞬の間を空けて、当麻は口を開いた。 「先生。さっき、インデックスの傷を回復させるのに使った技術は、なんだと思いましたか?」 「おかしなことを聞くな上条。あれが超能力以外の、どんな物理だって言うんだ?」 「先生には、あれが超能力に見えたんですか」 とぼけたような当麻の物言いに、同じように黄泉川は答えを返す。 ……そんな言い回しを当麻がする理由にも、思い当たるところはあった。 むしろ、ある意味で上条よりもっとリアルに、黄泉川は事の意味を理解していた。 「腹を割って話そう、上条。あの子は、学園都市の学生じゃないんだろ?」 「……」 「ま、黙っててもいいさ。あたしはこの点について確信があるし、警備員の事務所に問い合わせれば一発だしな。それにこの子の使った術は、少なくとも学園都市謹製の超能力じゃないのは確かな事だ。能力開発の専門家として言わせて貰うが、あれはこの街の超能力の系譜をたどってないよ」 「先生は、あの子を警備員として連行する気ですか?」 当麻も、一番聞きたかったことを率直に口にした。 インデックスの傍で、光子も厳しい顔をしていた。 黄泉川は二人の様子を見て、苦笑した。 この街の生徒のために自分は働いているのだ。 学生の幼い敵意を向けられていることに慣れているとはいえ、理不尽だなと思う気持ちもないではなかった。 「言っておくが、とりあえずそれは一番の大正解じゃんよ。不法侵入者は取り締まる。お前らに不利益はないし、あたしにもない。ああ婚后、落ち着いて最後まで話を聞け。とりあえず数日は、面倒を見てやる。この家の中から出ないって条件でだけどさ」 二人の表情が、呆気にとられたようなものとなる。 まあ、まさか匿ってくれるとは思っていなかったのだろう。 「あんまり喜んだ顔はするなよ。ちょっと必要な根回しが済んだら、この子にはこの街から出て行ってもらうことにはなるじゃんよ」 匿うことを決めた理由は、宣言通り根回しをするつもりだったからだ。 このシスターの能力は、学園都市の多くの研究者にとって、物珍しすぎる。 考え無しに事務所に突き出してこの子を拘束し、その後のことに黄泉川が関われなくなったとき、事と次第によってはこの子の『末路』がどうなるのか、想像しても愉快なことはなかった。 経験として黄泉川は知っていた。 この学園都市には、学生とモルモットの区別をつけられない大人が、多すぎる。 とはいえ、学園都市から追い出しただけでこの子の幸せを確保できるかどうかは分からない。 身寄りがあるのか、ないのか。 「まあ、これ以上のことはこの子が回復してからでもいいじゃんよ。とりあえず上条、お前はシャワーを浴びてこい。その間にこの子の体を拭くじゃんよ」 「はい。その、先生。迷惑かけて、すみません」 当麻と、婚后がそろって頭を下げた。 「何言ってんだ。それが教師の仕事じゃんよ」 お前みたいな問題児にはいつだって手を焼いてる、なんてどこか嬉しげに見えなくもない黄泉川の態度が、無性に有難かった。 あちこちにできた擦り傷が傷むのを感じながら、当麻はざっと汗と汚れとインデックスの血を洗い流した。 風呂場から出てみると、洗濯機が静かに仕事を始めていた。 下着を残して、当麻の服はなかった。 「ほれ、さっさと来い。次はお前だ」 「へ? いやあの、服は」 「傷の手当てが済んだらあたしのジャージ貸してやるじゃんよ。とりあえず服を着る前に怪我見せてみな」 信じられない暴挙だった。 黄泉川はめんどくさそうに洗面所に乗り込んで、下着一枚の当麻の頭を鷲掴みにしてリビングへと引きずっていった。 「きゃ! と、当麻さん?!」 「……」 光子に見るな、と言うのも自意識過剰の気がして恥ずかしかった。 とはいえ、学校の先生に下着一枚の状態で手当てをされるなんて、どう考えても高校生の扱いではなかった。 手当て自体は非常に手馴れていて、あっという間に終わっていく。 熱を持っていた打撲箇所にシップを貼られて、ようやく無罪放免となった。 「ほれ、あたしと大して背格好は変わらないし、家の中はこれでいいだろ?」 今も黄泉川が着ている、濃淡三色の緑のジャージ。 上条に手渡されたのはそれと同じものだった。 作りがシンプルすぎて、恐らく男女の別もないのだろう。 ……とはいえ、普段は黄泉川が着ている、つまり女性の服なのだ。 豪快すぎて言動からはいまいちピンとこないのだが、黄泉川は着飾って黙っていれば、間違いなく一級の美人だ。 そう考えると心なしか服から薄く漂う匂いもなんだか華やかで―――― 「あらあら当麻さん? そんなに服を顔に近づけて、何をなさっているの?」 「いぃっ、いえいえいえいえ、なんでもありません。なんでもありませんのことよ光子さん」 速攻で当麻は頭を下げて、そしてなんでもないことのように平静を装いながらジャージに袖を通した。 ……サイズが自分に合っているのが、すこしプライドを刺激される当麻だった。 「さて婚后、お前もその服は洗うしかないだろ。上条の制服とこの子の修道服がじきに洗い終わるから、お前もシャワー浴びて来い」 「分かりましたわ。それじゃあお風呂をお借りしますわね。その、当麻さん。私がシャワーを浴びている間に、変なことはなさらないでね」 「変なことってなんだよ。覗いたりなんてしないぞ?」 「黄泉川先生やインデックスさんに、ですわ」 「当たり前だ」 「当麻さんは時々その当たり前が通じませんもの」 憮然とした表情の当麻にそんな言葉を返してから、光子はそっと洗面所の扉を閉めた。 その様子を傍で見ていた黄泉川が、意外なものを見たような顔をした。 「……上条お前、尻にしかれてるなぁ」 「ほっといてください」 「最初は大人しいお嬢様をお前が振り回してるのかとあの子の身を案じたんだが、心配は要らないみたいだな」 「なんですかそれ人聞きの悪い」 「付き合い始めてどれくらいなんだ?」 当麻は突然の質問に思わずむせた。 「副担任がそれを聞きますか」 「だって面白そうじゃんよ。月詠先生に教えたら喜ぶだろうな」 「止めてください。そんなことしたら良い笑顔でしごかれまくるに決まってるんですから」 「でもな上条。本当に良い事だなって思うところはあるじゃんよ。超能力で人を判断すれば常盤台のあの子は間違いなくエリートで、お前はまあ、それほどじゃないだろう。けど、そんなつまらない物差しじゃなくてもっと別のものでお互いを測れてるお前らは、この学園都市の子供らに歪んだ価値観を刷り込んでる大人としては、良いなって思えるんだ」 「はあ……」 別に常盤台の超電磁砲であっても臆さず鬼ごっこをする上条には、その悩みがいまいちピンと来なかった。 「さて、客が増えたことだし、飯を増やさなきゃな」 黄泉川はそう言って、夕食の準備を始めた。 「お、シャワー終わったのか」 「はい……あの! 当麻さん。あまりこっちを見ないで下さる?」 「え? なんで?」 「それはその、秘密です。いいから見ないで下さい」 突然そんなことを言われて戸惑う当麻だったが、2秒で事情を理解した。 洗面所と廊下の間の段差を降りた、光子の胸が。 ……いつもよりたゆんって、たゆんって。 「光子もしかして、その下――」 「当麻さんの莫迦! 見ないでって言いましたのに!」 「いや、だって、着けてないとは……」 「違います! ちゃんと黄泉川先生に新品を頂きましたから。でも、その……」 「ああ――」 サイズがね。 そうだね。 光子もすごいけど、黄泉川先生はね。 つい訳知り顔になった当麻をみた光子の目が、すっと切れ長になる。 「当麻さん?」 「なんでもないです。そして俺は光子に満足してるから、別になんとも思いません」 いつもより脳みそが猿だった当麻に、光子はひたすら莫迦、と呟いた。 「借りておいて文句を言うのは筋違いだって分かっていますけれど、当麻さんにお見せする服がよりにもよってこんなジャージだなんて……」 「まあそう言うな婚后。あたしの勝負服で着飾ったって、しょうがないじゃんよ?」 「先生それ以外に服持ってたんですか?」 「当たり前だ。あたしは警備員だぞ。インナーウェアは自分で洗濯なんだから家に何枚かある」 「先生それ勝負用ってか戦闘用の服じゃないですか」 「まあ、一応何年も着てないスーツと、必要に駆られたら着るドレスくらいはあるじゃんよ」 「どれも着られませんわね」 「そういうことだ。さて、あたしもシャワー浴びてくるかな。お前ら二人っきりだからって変なことするなよ」 「しませんって!」 カラカラと笑いながら、黄泉川先生は洗面所へと消えていった。 「……そりゃあ、こんな場所では恥ずかしくて出来ませんけれど」 「光子?」 拗ねたような顔をして、光子が扇子を弄んでいた。 自分達二人は幸いにしてほとんど無傷だ。 だけど、心をすり減らすような出来事に直面して慰めを欲している光子の気持ちを、当麻は少し感じた。 当麻自身にも、触れ合いたい気持ちはあった。 「とりあえず、コイツの面倒でも見てようぜ。っても寝てるだけだけど」 「はあ」 当麻は、静かに眠り込むインデックスの隣に腰を下ろして、隣の床をぽんぽんと叩いた。 その意図を察して、光子は、そっとそこに腰を下ろした。 壁と、そして当麻にもたれかかって、そっと当麻の腕を光子は抱いた。 「これくらい、別に良いだろ。先生に見つかったとしてもさ」 「そうですわね。恋人なんだから、こうするのは変なことじゃありませんわ」 光子がそう言って、そっと目を瞑った。 「当麻さんって、暖かい」 「風呂上りだしな。光子も暖かいよ」 「それだけじゃありませんわ。私は、自分で言うのもなんですけれど、我侭なほうだと自覚してはいますわ。そういうのが苦手な方は私と仲良くはしてくれませんし、学校ではつい負けないようにと肩肘を張りますの。……でも、当麻さんには。全部、預けられますから」 「まあ、俺と光子じゃ元からレベルは比べても仕方ないしな」 「そうですわね。レベルなんて、私が当麻さんを好きになった理由とは、なんにも関係ないことですわ」 きゅ、と服がすれる音がした。 冴えないジャージ姿の二人だが、おそろいの服を着るなんてこれが初めてだ。 なんだかおかしくて、少し嬉しかった。 光子が当麻の腕を抱きしめなおした。 ほお擦りをされているのが感触で分かった。 「でも当麻さん。当麻さんの能力は学園都市にも測り取れない、もっとすごい何かなのですわ、きっと」 「光子?」 「当麻さんと合流して、あの炎の巨人から私を守ってくださったでしょう? ……その、すごく、格好よかったです」 「う……な、なんか褒められると照れるな」 「荒事への心構えを持つのも淑女の嗜みと学校の先生は仰いますが、やっぱり、ああいうのは……」 思い出したのだろうか。 光子の声に、少しおびえが混じった。 当麻は身を乗り出して、光子の顔を真正面から見つめた。 「これ以上、光子を危険な目に合わせないように、何とかするから」 「ううん。そういうことを言って欲しいのではありませんわ」 「え?」 「当麻さんが行くところへならどこでも、私は付いて行きますから。だから、ずっと一緒にいてくれって、言って欲しい」 光子はそう言って、キスをねだった。 その唇をふさぐ前に、当麻は言った。 「嫌だって言うまで、お前を放す気なんてないよ。光子」 くちゅ、と音が聞こえそうなくらい、当麻は光子に深い口付けをした。 「ん……ふぁぁ」 唇を離すと、光子はぼうっとした様子で当麻を見つめた。 当麻は迷った。 光子の態度は、もっとキスをしても拒まないと告げている。 ……嫌がられたりはしないよな? 「光子。愛してる」 「嬉しい。私もお慕いしていますわ。……ん」 再び当麻は口付けた。 黄泉川が風呂から上がるまで、せめてこうしていようと思ったその時。 「んん……あれ、ここ」 当麻と光子のすぐ横で眠っていたインデックスが、覚醒した。 「イイイイイイインデックスさん?」 「おおお起きてたのか?」 「ふぇ?」 どうやら、そうではないらしかった。 二人して、ほっとため息をつく。 そんな二人の挙動不審をこれっぽっちも意に介さず、インデックスは部屋の匂いを嗅いだ。 「おなかすいた。いい匂いがするんだよ」 インデックスが待ちきれないという顔をするので、インデックス用のおかゆを先に食べさせることになった。 だが、どうも自力で動けないくらい、衰弱しているらしい。 テーブルの上に立ち上る湯気を爛々と見つめるその目とは対照的だった。 「ほれ、そいじゃテーブル前まで運んでやるから。脇開けろ」 「うん。ありがとう、とうま」 「あっ! 駄目です! 当麻さんお待ちになって!」 「え?」 「どうしたのみつこ?」 毛布から、インデックスの下半身がずるりと引き抜かれた。 インデックスには、黄泉川の服が決定的に合わなかった。 それは着るべき下着がないという意味であり、ズボンを穿かせても脱げるという意味であり、別にジャージの上がミニスカート並みの長さになるしズボンはいらないんじゃないかという意味でもあった。 ……要は、穿いてない下半身が光子と、そして当麻に丸見えになったということだった。 「え、え、……え?」 「いやぁぁぁぁぁ!! とうまの馬鹿! えっち! 一日で二回目って信じられないんだよ!」 「ご、ごめんインデックス! 悪気はない、悪気はなかったんだ!」 「当麻さん? あらあら、悪気がなければ、許されると思ってらっしゃるのかしら?」 もう今日何度目か分からない気炎を光子が上げる。 遺伝子のどこか深いレベルで、そういう怒り方をする女性には無条件に負ける当麻だった。 「許してくれ光子! 悪気がないってことは、わざと見る気なんてこれっぽっちもなかった、つまり悪気がないってことなんだぞ?!」 「とりあえず目を瞑ってジャージの下を取りに行ってくださいませ」 「わ、わかった」 インデックスは本当に力が出ないのか、一回目のときのように噛り付いてくることはなかった。 光子の冷ややかな視線に、上条は本当に目を瞑って廊下を目指した。 途中で壁にゴンと頭をぶつけたが、この際それくらいで済んだと思うべきだ。 リビングが視界から消えて、ようやく目を開ける。 クローゼットのある部屋の前に進み、躊躇いなくノブをひねった。 「――え?」 いつの間に、風呂から上がったのだろうか。 薄くピンクに染まった肌が、綺麗だった。 太ももやヒップ、バスト、そういうところの肉付きが良い。 鍛えてあるから筋肉質の引き締まった体だろうに、一番体の外を飾る肉が、たまらなく成熟した女の色香を放っている。 仕草を見れば、何をしているのか予想は付く。 自分の下着が、この部屋にあったのだろう。 人を呼ぶとこういうときに面倒だ。 一人なら廊下を裸で歩こうが何をしようが勝手だし、人を呼んでも普段の生活習慣どおりについ、物事を進めてしまう。 黒いブラの肩紐を直して、ん? と黄泉川は上条に気づいたらしかった。 「なんだ覗きか? 彼女のいる場所でやるとかお前どういう神経してるんだ」 「あ、いや。インデックスが目を覚まして、ジャージの下が要るって」 「ああそうか。目を覚ましたんなら必要だな。ほれ、これ持ってってやれ」 「あ、どうも」 あれ? と当麻は首をかしげた。 ごく普通の受け答えをしているのに、なにか、ひどく非常識な展開のような。 「で上条。今から覗きでお前を警備員の駐在所に突き出して、一晩冷たい床で寝て、反省書と小萌先生の説教と保護者呼び出しのフルコースでいいか?」 「すみませんでしたもうしません悪気はないんですほんとに悪気はないんです!!!!!」 「悪気はないってさっきお前あっちの部屋でも言ってたじゃんよ。ほれ立て。まあ大目に見てやるから」 「ほ、ほんとですか!」 「だから腹筋に力入れとけよ?」 「へ?」 洗練されたモーションのアッパーが、当麻の腹に突き刺さった。 目の前で、光子のより激しく、胸が揺れた。 「ゴハァッ!!!!」 当麻は、床に這いつくばった。 視界の片隅で、黄泉川がジャージを身に着けていく。 一応加減はしてくれたのだろう。 1分くらい悶絶したら、リビングに戻れそうだった。 「あらあら当麻さん? また、ですの?」 訂正。 リビングには戻れないかもしれなかった。 夕食を済ませて、当麻と光子とインデックスは、携帯端末から服を注文した。 さすがに下着のないインデックスはジャージの着心地がすこぶる悪いらしく、服を気にしていた。 当麻と光子も、ここを出ることは難しい。 事実上の篭城作戦だった。 一人帰すのにも不安があった光子も、黄泉川先生の名前を出すことで何とか外出許可も降りた。 やはり警備員の中でも特に信頼の厚い黄泉川の名は、それなりに力があったらしかった。 「ふぁ……ごめん。もうそろそろ眠たくなってきたかも」 「病人みたいなものですものね。インデックスさんはもう寝たほうがよろしいわ。……私たちも、そう遠からず寝ることになりそうですけれど」 当麻はインデックスにあくびを移されていた。 今日はゴタゴタが多かった。 「だなぁ。もう寝ちまえば良いんじゃないか?」 「そうしましょうか」 布団はすでに敷いてある。 だだっ広い家に見合うだけの客用布団の数があった。 黄泉川とインデックス、光子は当麻と襖を一枚隔てた和室で寝ることになっている。 あたしはもう少ししたら寝るから、という黄泉川を置いて、三人はそれぞれ、床につくことにした。 まだ起き上がるのはしんどいのか、ぺたりぺたりと四つん這いで布団に向かうインデックスを横目に、当麻と光子はこっそりとおやすみのキスをした。 「……ふふ。同じ部屋では勿論眠れませんけれど。眠る直前まで当麻さんといられて、嬉しい」 「俺もだよ。いいな、こういうの」 「本当は当麻さんに撫でてもらいながら寝るのが、一番良いんですけれど」 光子には自覚がなかった。 当麻をドキリとさせるくらい、きわどいことを言ったのを。 しばし逡巡して、当麻は冗談めかしてこう言った。 「インデックスが寝た後、俺の布団に来るか?」 「えっ? え、あ……だめです、そんな。私たち、まだ、そんな」 「じょ、冗談だって! それに先生に見つかったらそれこそ洒落にならないし」 「そ、そうですわね。……その、私、ごめんなさい。嫌だとかそう言うわけではありませんのよ。でも……」 「いいから。ごめんな、困らせて」 「ううん。それじゃ、当麻さん。おやすみなさい」 「おやすみ、光子」 もう一度キスをして、光子は和室の布団にもぐりこんだ。 隣では、暑いのとめんどくさいので、インデックスが掛け布団の上にだらりと転がっていた。 仕方ありませんわね、とクスリと微笑んで、インデックスの掛け布団を引き抜いて、足とお腹にかけてやる。 「ねえインデックスさん。必要なことがあったら仰って。寝ていても起こしてくださって構いませんから」 「ありがとねみつこ。それじゃあ、今お願いしても良い?」 「ええ。なんですの?」 「インデックス、って。呼んで欲しいんだよ」 明かりを消して間もないせいで眼が暗さに慣れていなかったが、インデックスが微笑んでいるのが、光子には分かった。 「私はみつこのこと、みつこって呼びたいから。他人行儀じゃないほうが、嬉しいな」 「そう。分かりましたわ。インデックス。おやすみなさい」 「おやすみ、みつこ」 光子はインデックスが眠りにつくまで、そっと頭を撫でてやった。 年恰好以上に、なんだか可愛らしかった。 当麻は、隣に随分と暖かいものを感じて、ふと目を覚ました。 「え、み、光子……?」 明らかに、隣に人がいる。 真っ暗な部屋で誰かは咄嗟に分からない。 しかし男の上条の隣に来る女性といえば、そりゃあ光子しかありえないだろうと思うのが自然だ。 恐る恐る、隣の子の肩がありそうなところを、触ってみる。 ふにょりと、それはそれは柔らかい感触がした。 「ん……」 もうその声だけで誰か分かった。 驚きが自分の頭を占めていく。 なんで、インデックスが、ここにいるわけ? 確かに寝るときは、光子のいるあちらの部屋で寝ていたはずだ。 その疑問をまるで無視して、インデックスは抱き枕みたいに当麻の体に自分の手足を絡めていく。 柔らかくて、いい匂い。 当麻の心臓がドクリドクリと強く脈動する。 当然罪悪感も湧いてくる。こんなところ、光子に見つかったら―――― 分からない。 何故こんなにも今自分が焦りを感じているのか。 光子が寝ているうちに何とかすれば良いだけのこと。 なのに。 パッと、部屋が明るくなった。 入り口に、仁王立ちする女性が、一人。 「あらあら当麻さん? インデックスさんと随分仲がよろしいのね?」 ああそうか、と。 当麻は納得した。 心のどこかで、こうなると、自分は分かっていたのだ。 当麻はそっと布団から出て、土下座した。 怒涛の一日はまだ、終わらない。 前へ 戻る 次へ
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頑張ります。 SSはよく書きますがこう言った形で書くのは初めてなので 至らぬところが多々あるかと思います 完結させて徐々にうpさせたかったのですが 8割くらい書いたところでHDDが吹っ飛んだため書きながらあげることにしました 遅筆です 完結はさせます 上琴になるつもりです 性的描写入るかもです よろしくお願いします。 12月学園都市 学園都市第七学区に存在する「窓のないビル」 培養液が満たされたビーカーに逆さまに浮かぶのは学園都市統括理事長アレイスター・クロウリー。 「その格好はどうかと思うが…」 彼の眼前にはアロハシャツの上から学生服を羽織る男、土御門元春。 「年中培養機に詰まって衣替えしないアンタには言われたくないぜい」 土御門はサングラス越しにアレイスターを睨む。 「…忙しいんだ、手短にしろ」 「仕事だ、手筈はもう整っている」 土御門は舌打ちをして、顔を歪める。 「またか…お前も懲りない奴だな」 アレイスターが視線で何かを促す。 土御門が視線の先を見ると束ねられた書類が目に入った。 やれやれといった様子で書類を手に取り、それから何も言うことなく去っていった。 一人になったアレイスターは、培養機の中で静かに笑う。 「さて、今回は…どう動いてくれる?」 とある高校の職員室。 この学校の教師である黄泉川愛穂は椅子に腰掛けながら終業のチャイムを待っていた。 今はちょうど6限の途中。他の教師は授業のため全て出払っていたが、自身の授業が無いので、コーヒーを飲みながらぼんやりと考えごとをしていた。 考えているのはここ最近学園都市と騒がせているある事件。 警備員でもある彼女は最近その事件に引っ張りだこだった。 「能力の暴走…か…私にはわからないことじゃんよ」 と、そこへ一通の電話が掛かってくる。 電子音を鳴らす電話へ手を伸ばし受話器を取る。 「はい、こちら…」 学校名を告げようとしたところで止まる。 聞こえてきたのはビープ音、FAXを知らせる音だった。 「ったく…メールですればいい物を、資源の無駄じゃん」 そう言いながら黄泉川は送られてきた書類に目を通す。 送られてきたのはどうやら警備員関連の書類らしく、紙に小さな警備員の紋章がある。 「──え…」 驚きで時が止まった。手に持っていたマグカップを落としそうになる。 何かの見間違いだ、ともう一度ゆっくりと読みなおす。 しばらくして黄泉川は書類を机の上に置き 「ふ…ざけんな」 ガタン。と黄泉川は書類の上から机を力任せに殴った。 終業チャイムと共に伸びをするのは不幸少年こと上条当麻だ。 「ふぁ~~」 伸びをしながら本日これからの予定を考える。 夕飯の買出し、帰宅、夕飯。 (自由の身になってもやる事は変わらないか…) 自由の身…というのも、上条家の居候シスターインデックスは、昨日イギリスへ帰国したためである。 年末に大掃除を行うのはどの国でもお馴染みの習慣らしく、インデックスはイギリス清教内の大掃除の手伝いとやらに駆り出される羽目になった。 人手不足、というのが表向きの理由だが、 結局は彼女の絶対記憶能力が目的なのだろう、とステイルはつまらなさそうに言っていた。 魔術的な意味を持って配置させた物を掃除するために動かした後、それを元に戻す時少しズレが生じただけでもよろしくないのだとか。 そこで役に立つのが彼女の絶対記憶能力。 そして何しろ大きな組織だけあって大掃除にも1ヶ月といった時間が掛かるらしく、 それに合わせてインデックスも回収された。 あまり詳しいことはわからないし、裏の思惑も無いように感じられた上条はインデックスをすんなりと渡すことにした。 『まぁ僕が着いている限り、この子の心配をする必要は無いよ』 空港では何やらステイルが嬉しそうだったのを思い出すと、上条の背中に冷たい物が走った。 そして今日に至る。 終礼までの時間雑誌でも読もうと、今朝購入した雑誌のページを適当に捲ったところで。 「にゃ~カミやん。今日この後どうするんだにゃ~」 ボーっとしていたところを背後から土御門に手を回され、軽いヘッドロック状態となる。 「いっつもカミやんは用事がある言うて帰る割には女の子とドキドキイベント満喫してるみたいやからなー今日は逃がさんでー!」 青髪が手をワキワキしながら迫ってくる。 「そんなわけねーだろ!大体俺だっていつもいつも不幸事に巻き込まれたくて巻き込まれてるんじゃねー!」 「ふーん…だそうですよ土御門サン!」 「そうらしいですにゃー」 ニヤニヤとしている二人を見て嫌な予感しかしない上条。 「あの…一つ聞きますが。なにを根拠にそのような不敵な笑みを浮かべてるんでせうか?」 二人は顔を見合わせた後、視線を下に落とす。 その先には先ほど上条が開いた雑誌がある。問題はその記事だった。 『能力者がまた暴走!一般学生にも負傷者!』 ここ最近噂になっているニュースだ。 ニュース番組をあまり見ない上条に詳しい事はあまりわからないが、どうも能力者の能力が暴走しその周囲の人間に危害を加えているとかいう。 無能力者であり、仮に能力者が近くで暴走しても幻想殺しの宿る右手がある自分にはあまり関係の無いニュースだった。 「にゃーどうせカミやんは暴走した能力者を助けだそうとか思ってるんじゃないのかにゃー?」 「なんやて!?それでその可愛い能力者を救った後、カミやん色に染めていくってわけやな?わかったで!なんて極悪非道なやつや!」 「助けるとして、何でその能力者が可愛い設定なんだよ!」 と、見事な突っ込みを入れたつもりだったが。 「にゃー!とりあえず助けるつもりだったんだにゃー」 違ったように解釈されたらしい。 別の言い訳を考えようとするが暴走した二人は言っても聞かない。 こうなると小姑のごとく、言うこと言うことに突っ込んでくる。 「不幸だー!」 やはり自由の身になっても変わることは何も無かった。 両手をワキワキさせながら迫る青髪を前に上条は初めからロックされたままの土御門の腕の中でジタバタと暴れる。 クラスの連中は連中で 「いつものことだ。平和だー!」 と言わんばかりに遠巻きに見ている。 頼れるはずの吹寄も姫神と会話していて知らないふり。 やはり自分は不幸だ。いつも通りだ。平和だ。 などと諦めかけたところで。 「はーい終礼を始めますよー」 その時上条にとっては、教室へ入ってきた担任、月詠小萌が本当に天使のように思えた。 そしてその天使は上条たち一行を見るなり、少しムっとした顔をして歩いて来る。 よかった。と上条は心の底から思った。 これから自分を含めて小言をグチグチと言われるのはいただけないが、この状況を打開できる唯一の手だった。 しかし、 「上条ちゃーん。さっき黄泉川せんせーが何やら怖い顔で上条ちゃんのこと呼んでましたよー何か悪いことでもしたんですか? せんせーも黄泉川せんせーとは長い付き合いですがあそこまで怖い顔は見たことが無いのです」 え、という上条の反応よりも先にバカ二人が反応する。 「にゃー!なんという、黄泉川先生言うたらあの爆乳美人教師だにゃー!カミやん、今回は一体どこでフラグを立てんだにゃー!」 「ホンマやで!きっちり話してもらおか!」 遂に攻撃体勢に移る二人。 「だー!不幸だー!」 やはり自由になっても何も変わらなかった。 職員室 「だからっ!わけがわからないじゃん!」 放課後の職員室で携帯に向かって怒鳴り声を上げるのは黄泉川愛穂。 電話の相手はさっきFAXを送ってきた彼女も所属する警備員の支部である。 「どう考えてもおかしいじゃん!上条当麻は学生、それがなんで…」 支部のほうからは上の決定としか言われなかった。 黄泉川自身も抗議の電話を入れているが、支部のほうでもその「上」に相当抗議したはずだ。 抗議もしないような腐った支部ではないのは、所属する黄泉川自身が一番わかっている。 わかってはいるが… 「…」 黄泉川は少し黙りこみ、冷静に考える。 「わかった…ただこの件は、私に任せてもらうじゃんよ」 相手の返事も待たず、黄泉川は電話を切った。 溜め息を付き、両手で頭を掻く。 「あ、あのー」 その時後ろから少し怯えたような声が掛かった。 バカ二人から逃げ出した上条は、 職員室で電話に怒鳴り散らす黄泉川愛穂に恐る恐る声を掛けて、 素晴らしい睨みを受けた後、校長室へ連れられた。 (いやいやいや…校長室しつってもうどう考えてもヤバい話しかしないでしょう… 遂に留年…出席日数がやっぱりアウトだったのか!?くそう…不幸だ) きっと豪華であろうソファーに座らされ、目の前にはジャージ教師黄泉川と名前の知らない校長が座っていた。 (あーでもゴリラじゃないだけマシだよなぁ…あのゴリラならひと通り話が終わったら鉄拳喰らわされそうだし) いろいろ考える暇があるのは、黄泉川と校長が何やらヒソヒソと話しているからだ。 それほど自分の留年が急な話だったのだろうかと考えていると。 「上条当麻!」 「はっ…はい」 突然黄泉川に声をかけられ肩を大きく震わせる。 突然黄泉川に声をかけられ肩を大きく震わせる。 と、黄泉川のほうは上条の名前を口に出したきり、何やらうんうんと考え込んでいる。 「あ、あのー」 しびれを切らせた上条から逆に声をかける。 しかし黄泉川は黙り込んだまま。 微妙な空気が流れる校長室。 校長は窓の外を見たままで「今日も部活動が盛んですな」とでも思っていそうだ。 「あー!もう!」 黄泉川が頭をぐしゃぐしゃと掻きながら叫ぶ。 上条は全く以て意味がわからない。 そこまで留年決定者に留年を告げるのが苦な仕事なのだろうか。 「上条当麻!今から言うこと、よく聞くじゃんよ!」 ようやく話が始まるのか、と上条は背筋を今一度伸ばす。 「先に言っておくけど、これは十分拒否可能!少しでも嫌だと思ったら嫌って言うじゃん!わ か っ た ?」 あまりの気迫に上条が小さく「はい」と返事をすると、 バン! と机の上に何やら書類を突き付けられる。 見るのが恐ろしかった上条は突き付けられた瞬間閉じていた目を、恐る恐る開いていく。 と、そこにあったのは。 「任命状…?」 まず目に入ったのは大きく書かれた文字。 それをそのままを口に出す。 理解できず尋ねたつもりだが、黄泉川は腕を組みながら目を閉じている。 訳の分からない上条は、仕方なく読み進める。 「ここ最近学園都市内で多発している能力者暴走事件について以下の者を臨時のアンチスキルとして任命する。上条当麻。え…」 何かの冗談かと思ったが、書類の最後に書いてあった「学園都市警備員総本部」という文字とその判子は本物の証拠だろう。 「近頃騒がせてる事件は知ってんじゃんよ」 黄泉川がようやく口を開いた。 「近頃の…事件?」 「ニュースでよくやってるじゃん。能力者が暴走して周りに危害が及ぶっていう」 「あぁ…そういえば」 さっきの雑誌にも載っていた事件だ。 「確かに現状、アンチスキルでも抑えきれてないじゃん。それで何を血迷ったのか、上はアンタに助けを求めることにしたらしいじゃん」 「俺に…」 ちらりと、上条は自分の右手を見る。 どんな異能も打ち壊す、幻想殺しが宿った右手。 学園都市上層部が指示を出したのはその情報を知っているためだろうか。 「で、どうするじゃん?」 「え…」 あまりに急な話だったので、心の整理がうまくできない。 「悩んでるのか?それならやめるじゃん。アンチスキルは危険な仕事、そもそも学生に押し付けるって考え自体間違ってるじゃん」 「いや、そのー」 きっとこの黄泉川はこの話には猛反対なのだろう、一度ゆっくりと考えてから…とはいかないようだ。 あまり考えることなく、上条は答えを出した。 「やらせてください」 上条の答えに黄泉川は大きく目を見開く。 「なっ!何言ってるじゃん、アンチスキルの仕事は遊びじゃ無いじゃんよ!この事件だって、実際にアンチスキルが何人もやられてる。ウチの隊の奴もだ。アンタに例外なんて無いじゃんよ!」 「わかっています。でも、こうやって…… アンチスキルの上層部から必要とされているのに、断って、そのせいでアンチスキルの人や一般人が傷ついていくのを傍観していくつもりはありません。 やらせてください」 「ッ…!」 黄泉川は上条の胸倉を掴み、その手とは逆の手に力を込め、上条の頬を殴った。 校長が制止しようとするが、睨みで返す。 転がった上条をもう一度持ち上げ、 ギリギリと歯を鳴らしながら上条を睨む。 対する上条も黄泉川から目を逸らさずに、もう一度言った。 「やらせてください」 「─…」 やがて黄泉川はゆっくりと上条を下ろした。 「わかった…でも、アンタの活動は常に私の監視下で行うじゃん」 「…はい!」 「こうなった以上、アンチスキルでの私の命令は絶対じゃん。逆らったらそれで終わり、さっさと抜けてもらうじゃん」 さっきまでの力強さは無く、黄泉川はふらふらとした足取りで校長室を出て行く。 「あの…俺はこれから…」 上条も承諾したものの、これからどうすればいいのかまったく分からない。 と、既に校長室のドアを開けた黄泉川が囁くように言った。 「この後、そのまま支部に行くじゃん。いろいろ手続きもあるじゃんね、帰る準備ができたら駐車場に来ること。あとこのことは他言無用じゃん」 気を抜くと聞き逃してしまいそうなほど小さな声を聞き、それを頭の中で整理することで上条の頭はすでにパンク状態だった。 「返事は!?」 鬼のような形相で睨まれ、上条は固まった。 「はっ…はい!」 ぎこちない返事を上条がすると、黄泉川はまるでリストラを告げられたサラリーマンのように、校長室から出て行った。 上条もさっきから冷や汗ダラダラな校長に軽く会釈をして校長室を出たが、 「にゃー!」 「うぉわ!土御門!」 出て早々に土御門に捕らえられた。 「はっはーカミやん。校長室に呼ばれて、遂に留年決定かにゃー?この時期に伝えられる奴も珍しいぜよ」 「ちげーよ。ただの呼び出しだった」 「その呼び出しで何を言われたんだにゃー?」 「…」 「あれれー?もしかして留年決定じゃなくて留年予備軍だったのかにゃー?」 「そ、そうだよ。とにかく課題貰ったから、この後上条さんは忙しいんです!」 「そうかいそうかい、なら悪いことしたにゃー」 ぱっ、と今まで拘束していた上条を放す土御門。 「じゃ、その課題とやら…がんばるんだにゃー」 「お、おぅ。じゃぁな」 一瞬、あらゆる方向で活動する土御門にはこの件を話そうかと考えたが、後が怖い。 それに土御門ならもしかしたら既に何かを知っていたのかもしれない。 (とにかく…) 廊下を走りながら上条は今一度、右手を見つめる。 (そうだよ…今まで傍観してたなんて俺らしくなかったじゃないか。 俺が無能力者だからって、幻想殺しがあるからって… 俺の周りには御坂や白井、一方通行みたいに能力者がいる… それにクラスの奴が被害を受けないなんて保証もない。 そいつらが暴走した時に止められるのは、そいつらを守れるのは…俺の右手じゃないか) 右手を一度ゆっくりと開いてから、力強く握る。 (やってやるぜ…アンチスキル!) と、熱い決意を胸に教室へ走るが 「廊下を…走るなー!」 「だー!不幸だー!」 早速ゴリラに出鼻を挫かれる臨時警備員、上条当麻だった。 上条が去った校長室前で、土御門は学校では見せない笑みを作っていた。 「ふふん…なるほどにゃー」
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前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/育児日記 うえでぃんぐ カーテンがゆっくり開く。 目の前の光景を見て、彼女は固まった。 カーテンの向こうで待っていたのは、想い人。 彼は、自分と対になる真っ白なタキシードを着ていた。 めちゃくちゃカッコいいっていうか、自分がいつか本当に彼の横に立てたらなぁっていうか、ウエディングドレスとかはじめて着たっていうかスッゴク恥ずかしいっていうかなんていうか 結局そんな思いが暴走する。 で 「う……ぁう……」 そんな声が出るばかり。 美琴には、相手も自分同様顔を赤く染めていることに気付く余裕はない。 実は上条の方が追い詰められていたのである。 美琴のウエディングドレス姿が上条の理性を吹っ飛ばした。 うつむいている美琴に、上条の右手が伸びる。 彼女の顎にその指が「まあまあ!! 予備のサイズがピッタリ!! お二人ともお似合いですよ!!」届かなーーーい!! ギュインなんて音と共に、上条の右手も本能もひっこんだ。 上条と美琴がその声の方を向くと、さっきのおばさんである。 「おばさんも若いころはアンタ達のようにラブラブだったんだよ。で、2人の結婚式はいつなんだい?」 「「いやいや結婚しませんって!!」」 互いにラブラブを否定してないことに気づかない。 「結婚の前にはそういう気分になぁるのよー。マリッジブルーっていうんだけどね」 「いやいや、そうじゃなくて、わたし、中学生」 「オレ、高校生」 「へ? 嬢ちゃんがチューが癖で、お兄さんがこうこうしろとリードする? あら、おばさんノロケられちゃったよ」 「「いやいやいやいや」」 おばちゃんは最強である。 「おや、もうこんな時間だよ、さぁ、次のプログラムは式場で撮影だ」 2人ともまたまた引きずられていく。 一方通行は、結局皆を呼ばなかった。 いや、正確には、呼んでいいのかわからなかった。 この光景を見て、アイツらはどう思うだろうか? 黄泉川がこの結婚を望んでいた場合、自分は祝福したいのか、反対したいのか。 できれば、相手に暗い匂いがあれば良かった。それならキチンと反対の姿勢を示せた。 しかし、どうもそうではない。働き盛りの真面目な男性。 隙も多い。アンチスキルのような戦闘経験者でもないようだ。 「いい人みたいね」 いつの間にか右隣に芳川がいた。 「ヨミカワを褒める言葉がここまで届いてくるって、ミサカはミサカは相手の熱気を微笑ましく見守る大人なのだ!!」 左側にクソガキが、その奥にワルガキがいる。 「因みに、わたしはあなたより先に愛穂を見つけてたわよ」 「ミサカは真っ白な怪しい人がこそこそしてるという話を聞いてきたの、ってミサカはミサカはアナタの保護者として当然のってチョップはやめて!!」 ドタバタしだした空気を止めたのは、 意外にも、番外個体だった。 「……ヨミカワ、幸せそうだね」 3人も黄泉川の方を向く。 テーブルの辺りは日光に照らされている。 彼女は、楽しそうに笑っていた。 彼女が幸せなら、祝うべきなのだろう。 だが、 「わたしたち、ヨミカワの、邪魔なのかなぁ、って、ミサカは、ミサカ、は……」 窓からの光は、ここまで届かない。 日光がステンドグラスを通り、カラフルな光が降り注ぐ。 「はーい、こっち向いてー」 祭壇の前で上条と美琴は並んで撮影されていた。 このカメラマンもノリノリで人の話を聞かない。 「あ、あの、わたしたち、まだ結婚しようとか、考えてなくて……」 「ね、年齢とか、オレたちには、いろんな壁がありまして」 付き合ってすらいねぇだろ。 「うんうん、わかったから」 わかってない!!と突っ込む前に、 後がつかえてるから、早くポーズとってといわれ、かれこれ5枚目だ。 「じゃあ、次は腕を組もうか」 「「へ?」」 腕組んでー、と繰り返される。 聞き間違いではないようだ。 ゆっくり上条が作った腕の隙間に手を通す。 もう、顔が暑くて仕方ない。 「2人とも、もっとくっついて」 上条は自分の頭から湯気が出てないか心配になった。 ??? あれ?なにこの腕の柔らかい感触? ダメだオレ!!考えるな!! 「よーし、ありがとう」 ふぅ。 「じゃあ次はねぇ」 !!!!??? 無限に続くかのような長い撮影の後、 上条と美琴は式場で待機を命じられた。 地獄……ではないけどもいろいろ辛かった。 今のうちに出ればいいのだろうが、そんな気力がない。 (あ、あんなことをしてしまった!!) 上条は、隣に顔を向けられない。 しかし美琴はそのレベルでない。 立ったまま意識を失っていた。 彼女は夢を見ていた。 新郎と新婦が教会のドアを開ける。 新郎のツンツン頭はハニカミながら言った。 『これから、夫婦ってわけだが、至らないことも多いと思うけど、よろしくな』 それに、新婦は微笑んで返すのだ。 『任せとけェ、三下ァ』 「ぎゃぁぁぁああああああああああああああああああああああ!!」 「ぬおっ!!?」 「結婚が!! 当麻で!! 一方通行に!! 夫婦にゃああああああああああ!!」 掴みかかってきた美琴の肩を必死に押さえつける上条さん。 「落ち着け美琴!! 意味がわかんねぇ!! そ、それに……」 近い。という言葉を発する前に、入り口の大きめのドアが開く。 「お二人とも、スタッフの方がようやく人違いをしていたことを把握しました、とミサカは説明が面倒だったぜ、という愚痴………………」 「あぅ!! まーま!!ぱーぱ!!」 御坂妹の動きが止まる。 彼女の視界に飛び込んできたのは、 密着している2人。 上条の胸に飛び込んでいる美琴は爪先立ちして彼の胸ぐらを掴み、 上条は美琴の肩を包み込むように掴んでいる。 2人の、現状は、まるで、誓いの、口づ…… その映像がミサカネットワークに流れた瞬間、動いた影が1つ。 「その結婚!! 待ったぁぁぁああああああああ!!」 ドタバタ飛び出て番外個体は黄泉川に抱きついた。 「!!??? ワーストじゃんか!! どうしてここにいるじゃんよ!!?」 「そんなんどうでもいいよ!! とりあえずこの結婚には反対だーーー!!」 少しして、てちてちと走ってきた打ち止めも黄泉川に抱きついた。 「ヨミカワには幸せになってもらいたいけど、まだ離れたくないよ!!ってミサカはミサカは自分でもどうしたいかわからないことを正直に叫んでみる!!」 「打ち止め!!? とういことは……」 「……よォ」 「一方通行、桔梗……お前たち、なにしてるじゃん?」 「えーっと、愛穂さん、この方たちは?」 な、名前呼び!!? 「あぁ、さっき話した今一緒に暮らしてるやつらだよ」 「なるほど、この方たちが」 番外個体が涙目で彼を睨み付ける。 「ヨミカワを嫁にやってたまるか!!」 「どうしてもというなら、私達と一方通行を倒してけー!!ってミサカはミサカはめちゃくちゃムチャぶり!!」 勝手に名前を使われた一方通行は、男の左手に、あれを確認する。 (薬指に指輪!!?? コイツ、そこまで……) そのとき、 「……やっぱり、この話はなかったことにしてほしいじゃん」 と言って、黄泉川は鞄から髪止めの輪ゴムを取りだし、髪をまとめる。 「……わかりました、お母様にも伝えておきます」 親公認だと!!?? 「いいの? 愛穂?」 「今じゃなきゃいけない理由はないじゃんよ」 男がふと気付いた。 「おっと、失礼しました。ご挨拶がまだでしたね」 がさごそと名刺を取り出す。 「わたくし、結婚コンサルタントをしているものでございます」 ……………………ん? 「キチンと好みをリサーチし、最適な人物とのお見合いをセッティング。デートのスケジュール管理やアドバイス。式、ハネムーンのマネジメントとその後の生活のフォローまでワンストップで行います」 んん!!?? 「『結婚しましょう!!』を合言葉に活動しております。今回は愛穂様のお母様に、愛穂様のコンサルティングを依頼され、お伺いいたしました」 ………………。 視線が1ヶ所に集まる。 彼女は危険を察し、すでに逃げ出していた。 「「「ヨシカワァァァァアアアアアアアアアアアア!!!」」」 数十分後、帰路に笑い声が響いていた。 「はっ、ひぃ、はっはっはっ!! わ、私が、ぷ、プロポーズされたと思って、み、みんなそんなに、ぷっ、くっく、動揺したのか?こ、これは、傑作じゃんよぉ、くぁはっはははははははははは!!」 3人はそれはもう不機嫌な顔である。 もう1人はいつもの表情だが、大量のたんこぶが似合わなすぎる。 「そういえば、なんであんならしくない格好をしてたの?」 「あのあとお見合いのために写真をとる予定だったじゃんよ。あの格好とウェディングドレス姿の2パターンなんだが……」 なんでお前たちが撮影されてたんだ? といいながら、後方を向く。 ついてきてるのは、顔を真っ赤にした上条と美琴。 そして美琴に抱っこされたインデックスは、すやすや寝息をたてていた。 妹はさすがに黄泉川に会うのは面倒なので、先に退散している。 なんでなんて、こっちが聞きたい。 なにも答えない後ろの2人に対し、仕方なく黄泉川が話を続ける。 「まぁ、おかげで今回のキャンセル料は迷惑料としてチャラになったし、よかったじゃん」 「でも、愛穂、いい機会だったんじゃないの?」 「なんだよ桔梗、それだと追い出したいみたいじゃんよー」 そんな会話を聞きながら、一方通行は考える。 そう、今回は勘違いだったが、いつかは別れが来る。 別に悲しい理由とは限らない。 例えば、先に芳川に縁談が来るかもしれない。 打ち止めが学校に行けるようになって、寮生活になるかもしれない。 もしくは自分や番外個体が……。 一方通行の足が止まる。 彼の後ろを歩いていた大人2人も立ち止まった。 「テメェら……」 「「???」」 「もし、本当に……幸せになる、チャンスが、あったら、俺たちの事は、気にすンじゃねェぞ……」 あっけにとられた2人は、少しして同時に彼にチョップを入れる。 「「生意気」」 「っ!! テメェら!!」 「さぁ、帰って食事にしましょう」 「おい、桔梗、作るのは私じゃんか」 「無視すンじゃねェ!!」 そんなわいわい騒ぐ後方に耳を傾けていた2人の姉妹は、 知らないふりして歩を進める。 「よかったね、おチビ。ヨミカワが結婚しなくて」 「ん~、実は喜んでいいのかどうかをまだ決めあぐねているんだ、ってミサカはミサカはヨミカワの冬が長いことに一抹の不安を感じてみる」 「ギャハ!! 最後まで売れ残ったりして。……でさぁ」 「うん」 彼女たちの意識は、いちばん後方を歩く2人に向いた。 「妹達【私たち】はあの2人にどうなって欲しいんだろうね」 「こっちの方が関わる妹達は多いもんね、ってミサカはミサカはそれでもみんなが……」 最期の言葉は、出なかった。 全員が幸せになる道を祈っているが、 そんな道は、この問題に存在するのだろうか? 10032号は、帰路の途中で立ち止まり、オレンジ色に変わりゆく空を眺めていた。 前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/育児日記
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前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/育児日記 うえでぃんぐ 第12学区のとある教会。 わざと魔術的記号が外されたそこに、近くのファミレスで昼食を終えた一同が揃った。 一同とは、真剣な表情の一方通行、打ち止め、番外個体、芳川、やる気のない上条、美琴、10032号、好奇心旺盛なインデックスである。 「いい、愛穂が『結婚しましょう』と言われたのは昨日の事」 今から最終決戦に挑むかのような黄泉川家の横で、上条達は浮かない表情だ。 なんでオレ達ついてきたの? 「まだ、あの書類に著名するまでは時間があるはず。反対、応援、どちらにするにせよ情報が足りないわ」 神妙にうなずく残りの黄泉川家。 なんでオレ達ついてきたのでせう? 「そのために、私たちはここに立っている。愛穂を見つけたら、全員に連絡すること!! 解散!!」 思い思いに散る黄泉川家。 なんでオレ達はついてきたのか!!? 「あー、トイレいってくる。インデックス頼む」 「あいよー」 上条が離れる。 残ったのは美琴と妹とインデックス。 そこで、以前から考えていたことをお願いしてみた。 「ねぇ、インデックスを抱っこしてみてくれない?」 「別に構いませんよ、とミサカは実はずっと抱っこしたかったという願望を隠し、ウキウキ了承します」 隠せてないって。と、いいながら美琴はインデックスを渡す。 さらに、 「ちょっとごめんよー」 と、いいながら、妹のゴーグルを拝借する。 そのまま気分で頭に着けてみた。 インデックスは終始キョトンとしていた。 ママが2人いて混乱しているのかもしれない。 美琴は2人を見る。 (まぁ、やっぱり親子には見えないよねぇ) 無理なのはわかっている。 でも、この子を抱いている自分が、この子の母に見えないのが、少し、悔しかった。 一方通行は黄泉川を発見。 彼女はレストランスペースで男性と話していた。 どでかい植木の裏に隠れ、 携帯を取り出す。 しかし、そこで彼の動きが止まった。 (……アイツ……) あんな顔、できたのか? いつもと違う、女性らしい和やかな服装。 靴はあれほど嫌っていたヒール。 髪もまとめていない。 うっすら化粧もしている。 いつもの豪快な笑みはなく、風で草木が揺れるような笑み。 いつもの黄泉川とは全く違う。 しかし、幸せそうな女性がそこにいた。 (……オレが行動するのは……) アイツにとっては幸福なのか? 美琴がちょっと落ち込んでいた時、上条はトイレから出てきた。 そして、ふむ、と一息ついた上条は、 てくてく歩み寄って ビシッ と美琴にチョップする。 「いった!!」 ゴーグルが妹に返された。 「悪ぃな御坂妹。うちのジャイアン女子バージョンが無理やり取ったんだろ?」 「なにおう!!?」 「そ、そうなんです、とミサカはここぞとばかりにお姉さまを落としにかかります」 「おいコラ!!」 「あんまり妹をいじめちゃだめだろ」 「……じゃあ、アンタが代わりに痛い目みる? スネ夫」 「髪の毛しか見てませんよね!! どちらかというとのび太ですよ!!」 「いばるな!!……ん?」 2人の近くに見知らぬおばさんが立っていた。 「さぁさぁ、お待たせしました。準備できましたよ。では行きましょう」 「「へ?」」 次の瞬間、妹とインデックスの前から2人は消えていた。 流石上条と美琴、トラブルに合うプロである。 前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/育児日記